21

ごめんニャ~ン

    遅れた開花                     2015年3月21日


春のイベント「フリージアまつり」が3月21日にスタートした。
会場のフリージア畑には、35万本の色取り取りの花々が咲き誇り、それぞれに甘い香りを
放ち、訪れる人々を魅了して止まないはずであったのだが・・・・・・

一方、家では仲の良いシロッパチとトラキチが、突如として揉め始めたのである。


F-290.jpg


シロッパチは、今年のポスターを眺めては呟き始めた。
     「だめだニャ~ン  だめだニャ~ン  白い花が無い 無いニャ~ン。」

自分と同じ毛色の花が無いことに不満を募らせ、頻りにトラキチに話し掛けては同情を引こ
うとしているのだが、トラキチは一向に耳を貸そうとはしない。


F-293.jpg


そして、耐え切れなくなったのか、シロッパチを尻目にトラキチがやんわりと口を開いた。



F-292.jpg



     「兄貴は何も知らニャンから好き勝手なことを言ってるニャン。」
     「今、フリージア畑は大変なことになってるニャン。」
     「フリージアの花が咲かず、ニャイ ニャイのニャインまつりになっているニャン。」

トラキチは、自分で見に出掛けたのであろうか、フリージア畑の深刻な様子を淡々と語り始
めたのである。


F-296.jpg

見渡せど 見渡せど、緑の絨毯が広がるばかりで、どこにも咲いた花は見えない。
元来、フリージアの開花は気候に影響されるデリケートなものではあるが、これほどまでに
遅れたことが過去にあっただろうか・・・・・・?

一面を覆い尽くす満開の花に期待を膨らませて訪れた人々は、この有様を目の当たりにし
て大層落胆したことであろう。
それを象徴するかのように、なんとも寂しく伝わる今年の昇り旗ではありませんかいな。


F-297.jpg


そして、その落胆は呆色の吐息となって立ち上り、やがてはひょうたん島を包み込む
春霞となるのであろうか。


F-294.jpg


この事態をトラキチから聞かされたシロッパチは、恥ずかしさを隠すかのように頭を下げた。
自分のことだけしか考えずに話していたことを悔いたのか、ごめんニャ~ン ごめんニャ~
の平謝りとなったのである。




    F-299.jpg

 [追記]
     「フリージアまつり」は、この画像のように、一面を覆い尽くす花々でお迎えするはず
     でしたが、 ご期待を裏切る結果となったことを、深くお詫び申し上げます。
     







スポンサーサイト
14

お 盆

    夏真っ盛り                          2014年8月14日



全国に大雨を撒き散らした台風は去ったものの、再び厳しい暑さが戻ってきた。
お盆を境に、残暑のイメージに変わる頃ではあるが、その気配が一向に感じられないのが
今年の夏。
まだまだ真っ盛りの夏である。


F-454.jpg

F-455.jpg F-457.jpg
                         底土海水浴場

島内随一の底土海水浴場の午後の様子。
気温が上昇するに連れて、涼を求めて集まり始めた人々たちは、早速浮き輪でプ~カ
プカ、深い藍色に身を染めながら、気分はスッカリ夢心地。


こちらは南原千畳敷海岸の一角。
海岸を独り占めにして、思いのままに戯れ遊ぶ・・・気分はスッカリ占領心地。


F-456.jpg F458.jpg



さて、今日はお盆。
先祖の霊があの世から帰って来るのを迎えるために、せっせと掃除を済ませて準備は万
端。後は霊を迎えるだけ・・・そして、ひと時を過ごしたら再び帰っていくのをお見送り。

   F-459-1.jpg



家では、僧侶がお経をあげた後に、シロッパチも婆ちゃんの御焼香にやって来たのだが、
去年のことを思い出したのか落ち着かない様子。
恐る恐る仏前に身を置くものの、何かを気にして焼香を躊躇っているのである。


F-450.jpg


 「なにか変だ・・・ 変だ! 変だにゃぁ~ん?」
 「去年みたいに変だにゃぁ~ん?」

辺りを頻りに見渡していたが、

    F-453.jpg
 

 「誰かが近くにいる・・・絶対いるにゃぁ~ん!」と言って慄き出したのである。

そして・・・

 「婆ちゃんの声がしたにゃぁ~ん! 婆ちゃんの笑い声だにゃぁ~ん!」と大声を出しては
 一目散に、巨大な肉塊を揺すりながらその場から逃げ去った。

シロッパチを目の当たりに見ていた婆ちゃんの笑い声が、再び聞こえて来たようである。
しかも大声で ウワッ ハッ ハッ ハッ ハッ ハッ ハッ ・ ・ ・ ・と響くように。 

   






07

極 暑

    フニャリンコ                 2014年8月7日



連日連夜、厳しい暑さが日本列島を襲っている。
大地は茹だり、生命の危機さへ感じさせるほどの猛烈な暑さである。
島の日常的な生活空間で、その変化の様子を窺うことに・・・


F-472.jpg F-474.jpg

    F-473.jpg



夏の陽を浴びて、目映いほどに見る人を魅了していた花々たちも、この炎天下では生気を
奪われて、フニャリンコになっているではありませんかいな。

そして、なんと氷までもが暑さに耐えきれなくなり、汗をかいて・・・いる・・・?

    F-475.jpg


そして、シロッパチも暑さは大の苦手。
持て余すほどの肉塊と、身に纏った冬の装いが暑さに味方して、トリプルパンチを喰らった
かのように ふにゃりんこ なのである。


F-476.jpg

ふにゃりんこニャ~~ンと、聞こえて来たような今日の昼下がりであった。




02

もうすぐルンルン

    Freesia Festa 2014            2014年3月2日




F-701.jpg


今年も「フリージアまつり」がもうすぐやって来る。
多くの人に親しまれている春一番のイベントが、3月21日~4月6日の予定で行われる。

「今季は全国各地で雪の被害が聞かれる。
異常な気象がもたらす出来事であろうが、この島も例外に漏れず、季節を覆すほどに雨が
多いのである」

「低温と雨」の厳しい環境の中で生育してきたフリージアの様子を覗きに、小雨の花畑へ。


F-706.jpg F-707.jpg


低温による生育の遅れをカバーするために、ビニールを掛けて開花を調整していますよ。
ビニールの中を覗いて見ると、幼く白い蕾が見えるではありませんか。



こちらは、暖かい部屋の中で寒さも雨も無縁のシロッパチ
お蔭で身体はヌクヌク お腹はブデブデ。

ポスターを見上げて、なにやら呟き始めた。


     F-700.jpg


ミス八丈の笑みにも、たいそうご不満のご様子である。
間もなく、トラキチを呼び寄せ独り言が始まった。


     F-705.jpg


どうやら、ポスターのフリージアの花の色とミス八丈の着ている黄八丈の色に不満があ
るらしく、そのことについて話し出したのである。


          ニャァ~ トラキチ!
          フリージアとミス八丈のジュンコちゃんの着ている色が、
          同じ黄色なのは変だと思わニャンかい。

          フリージアの色は、絶対に白い色がイイニャン。
          オイラの毛の色のように、白が一番イイ、他の色はダメニャン。


黙って聞いていたトラキチであったが、しだいに顔を強張らせて来た。
そして、シロッパチに向かって怒りを露わにしたのである。


      F-703.jpg

          アニキは、白がいいだニャンて勝手なことを言い過ぎニャン。
          オイラだって、オイラの毛の色の花が欲しいニャン。
          ニャイ! ニャイ!・・・いくら探してもニャイのだァ~。

          欲しいニャン!欲しいニャン!オイラの毛色のフリージア!


それは それは、弟分とは思えないほどの凄まじい反撃であった。
これには、流石のシロッパチも圧倒されて、謝るしか無かった。


F-702.jpg 


「ごめんニャァ― ごめんニャァー」の・・・平謝りであった。

                   


        
15

シロッパチ

    暑いにゃぁ~ん              2013年8月15日




異常なまでに猛暑が続く今年の夏。

8月の半ばともなれば、忍び寄る秋の気配を感じ始める頃なのに、一向に衰
えることなく連日連夜と真夏日の暑さが続いている。


E-559-5.jpg



暑い時、人は水に涼しさを求められが、残念なことに猫は水に求めることが出来ないので
ある。
では、猫はどうすりゃいいの・・・!?

それでは、シロッパチとトラキチの様子を覗いて見ることに。


E-550.jpg E-551.jpg
              シロッパチ                     トラキチ


毛の長いシロッパチは暑さが大の苦手、連日の猛暑で生気を失い情けない表情、これぞ
正しくバテバテの夏バテやんす。
一方、トラキチはエアコンの真下で涼んでいたが、どうやら冷え過ぎたらしくダンボール
の中に潜り込む始末。

(八丈動物病院の幸子先生の話ですと、島ではお盆前だけで4匹の猫が熱中症で運ばれ
たようです。)



       E-554.jpg

「シロッパチはどうですか?」と聞かれ・・・「大丈夫です」と答えたものの、実はお腹
の汗 疹に手を焼いているのです。
その、お腹を冷やそうと潜り込むのがこちらのピアノ。

E-552.jpg

       E-553.jpg

夏バテのおかげで体重も落ちたが、それでも窮屈なスペースには余りある大柄な肉塊。
懸命に身をを窄めて、なんとか腹を冷やそうと必死の様子。

「そんなところで涼しさを感じるのは束の間だよ。アッと言う間に温度が上がり暑くなる
からこっちにお出で!」
「さあ さあ、冷たいものでも食べなさいよ」と、テーブルに並べたものを見せたのだが
・・・

シャビイ、サクレ、ラクトアイス、赤城しぐれ、そしてスイカ・・・どれも興味を示さず。


 E-555.jpg

「これは人の食べるもの!ボクはイランコッチャ!」と言いながら奥に置いてある[ある
モノ]を見つけると、目を輝かせながら飛び付いたのである。


  E-557.jpg


「これだ! これだ! ボクが欲しかったのはこれだ~!!」と言いながら齧り付いたの
は草の葉であった。
アリャリャ! 凄まじい勢いで、アッと言う間に食べ尽くしたではありませんか。
その姿は、まるで白ウサギか白ブタ・・・とても猫とは思えませんがなァ~。


  E-558.jpg


そして、食後に。
「どうだシロッパチ、これで少しは元気になったであろう。」
「隣の家に行って来い。 バアちゃんが待っているから急いで行って来いよ。」

ボクは、何のことやら分からずに隣の家に行っチャッタンデス。

そしたら・・・


  E-559-2.jpg

なんと、家の中は祭壇が備えられ厳粛な雰囲気、恐る恐るその前に座ったシロ ッパチ。

   「そうか、今日はバアちゃんの新盆だ。それで行って来いとのことなのかア~。」
   「でも、何をどうすればいいのだア~?。」


  E-559.jpg


辺りを見回して右往左往していると、突然。

ワッ 八ッハッハッハッハッハッ・・・と何処からともなく人の笑い声が聞こえて来たの
である。

誰もいないのに、「変だ 変だ?」と驚き慄くシロッパチ。

そして、正しく仏となったバアちゃんの声が・・・

   「シロッパチィ~ 線香は上げずともよっけんてよぉ~」
   「来てくれただけで十分だらよぉ~。本当にありがとう。感謝だらよぉ~。」

   「来てくれたのはお前だけだらよぉ~。クニの薄情な息子や娘は来んなきゃぁ~、
    ましてや、孫などは来る気も無かんのうがぁのぉ~。

   「人の道に外れたことをすると、こごんどぉーことになろんて、お前は絶対に人の
    道から外れたことを・・・???

   「お前は、ねっこめどうことをひっかすたららぁ~・・・人の道ではなく、猫の道
    だらのぉ~

    「ワッ ハッハッハッハッハッハッハ」

笑い声に驚き、腰を抜かしてバアちゃんの遺影を見上げるシロッパチ。

     E-559-1.jpg

     
 
なんと なんと バアちゃんが笑っているではありませんかいな。
これを見たシロッパチは、一目散に駆け出し、その場を立ち去ったのでした。

そして、家に戻るなり、

    「バアちゃんの家は涼し過ぎて、寒くなったよぉ~」


   E-559-6.jpg


これで熱った身体も冷やされて、幾分元気を取り戻したようであったのだが・・・。



                      -完ー
 
   









 HOME